tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

レトリック感覚―3.提喩

■提喩 やっと読んだ
・提喩とは、「必要以上に」より広い意味のもの(全体)で狭い意味のもの(部分)を指すこと。
ex)レンズ(<カメラ)がとらえた、青い目(<西洋人)、やがて死すべきもの(>人間)

・全体と部分について
 分類法1【換喩】木=枝、葉、根… 現実の木の分解、講義の隣接関係を示す
 分類法2【提喩】木(類)=ポプラ、柏、柳…(種) 木の意味の分解、含有関係 種は互いに排反的
 分類法1 人間=頭、腕、足… 物理的大小が違うが、概念の大小は同じ
 分類法2 人間=日本人、アメリカ人、フランス人… 概念の大小が異なる
・ただし、鳥と言おうがスズメと言おうが変わりのない場合、「必要以上に」でない場合は平常表現に過ぎない。

・質的に近しいもの同士が名前を貸し借りする(隣接)が換喩、
 量的に近しいもの同士が名前を貸し借りする(含有=被含有)が提喩。
 ただ、隣接か含有かは区別しがたく分類は無粋

・文には意味の流れの一貫性が期待される。一貫性があれば比喩は成立する。
・言葉の意味は膨張・収縮する弾力性がある。

・意味には外延と内包がある。「雪」を「白いもの」と例えたとき、雪の様々な特性のうち特に白さに照明を当てることとなる。「白いもの」という抽象的な表現が、結果として「雪」よりも具体的なイメージを生む。
・「外延=白いもの」には、雪、小麦粉、紙、ウジ…が含まれる。「外延=人間」には、二足歩行、哺乳類、言葉を持つなど、人間という概念の成立条件が示される。「内包=雪」には、白い、冷たい、降る、氷…が含まれる。

・隠喩と提喩は近い。色白の女の子→白いもの(一般化)→白雪姫
○一般化を広間に出ると考えると↓



・語彙とは、ある言語圏に生きる人間たちが、世代を重ねつつ無限に広い意味領域を切り分け区分してきた分類法の集積である。
○切り分けるを文字通り考えると↓


・直喩・隠喩・換喩・提喩をまとめて転義=比喩という。比喩の条件として重要なのは、意味をずらしていること。意味はずれているが、読者は文脈により筆者の意図した正しい意味を理解する。
・部分で全体を指す提喩 Synecdoche 隣接・連合したもので対象を代理する換喩 Metonymy 類似したもので対象を代理する隠喩 Metaphor あとは反語法や省略法がある。
・古典レトリックは、人間の無意識のイメージの論理の型を研究していた。
○喩=tropes とろーん ドロープ ドレープ
○起と結で変わる→なにかが分かる→おもしろい。おもしろいに特化したものがミステリ、トリック。
○「緑は敵だ」は換喩かな