tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

レトリック感覚―4.読み終えました

残っていた3章を消化しました。

誇張法
・現実と釣り合わない表現。わざわざばれるようにつくうそ。
○言葉の意味は膨張・収縮するが、その大きさが表現したいものに適さない場合は、比喩を使う。
・事実や自然は表現以前の存在であり、それを言葉で秩序だてることにより文化が成立。文化は記号の体系であり、記号を支えるのは約束と信用。記号の例として、言葉と同列に貨幣が挙げられる。
・うそは信用への裏切り。信用の体系の維持には不断の努力が必要であり、疲れる。誇張法はその努力を逆手にとることで緊張を壊し癒しを与える。
・嘘は文化を脅かす、憎まれるべき存在。誇張法は、相手に嘘だとわかってもらえないと、本当の嘘になってしまう。ピエロ。誇張法は自分をわかってくれる読み手を求めるあまえんぼ。なにそれかわいい 甘え=現実の中に夢を抱くこと
・幻想とユーモアは表裏一体
・× 言葉は事実を表現する
 ○ 事実に対する私たちの見方を表現する
・アナログ時計は、針の角度が時間の模型

■列叙法
誇張法の逆であり、言葉の量を表現されるものの量と釣り合わせようとする試み。同じ大きさのものを並べる、だんだん大きく/小さくなるように並べる、しりとり式にならべる、の3パターンある。
・はしご
○絵本にみられるパターンの繰り返しは、リズムをつけて心地よくする・わかりやすくするため?
「絵本のディスコース分析 : 物語の形式としての繰り返しのパターンをさぐる」http://ci.nii.ac.jp/naid/110000175564  ググったらこれが出たんだけどオンラインでは読めないのかな…
・写実はばか正直でミニチュアモデルは賢い?

■援叙法
・浮かべてから打ち消すことで、その場にいないものの姿をありありと描き出す。
・一歩引いて冷静に認識する視点の移動がなされる。

以上で「レトリック感覚」読了です〜
本に書き込むのは嫌だったので、メモ取りながら読んでみました。小説でもないし、まぁよかったかな…?単に文章の技巧としてのレトリックが語られているのかと思いきや、言葉自身の性質について深く考察されていました。言葉に対する認識が変わったので、もっと早いうちに出会えていればなぁとも思いましたが、あまり前に読んでいても理解が追いつかなかったかもしれません。