tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

樹と土

先日、美術の先生のアトリエにお邪魔して、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

先生の専門は木彫で、かたちにされるのを待っている桜や楠の大きな木材や、
今ではもう生産されてないという大きなノコギリ(モンハンみたいw)、変わった形の刃をした彫刻刃(断面が猫の顔の形してる!)などの仕事道具を見せてもらいました。

桜の木は良く切れる刃物で彫ると樹肌の断面が綺麗だ、という言葉が印象的でした。
もうすぐ完成だという像の表面は、窓越しの午後の光を受けてさざなみみたく鈍く輝いていました。

自称焼物には目が無いという先生のお気に入りの急須と湯呑でお茶を淹れてもらい

MIHO MUSEUMがとても良かったとか、
陶芸の樂さんは家名を背負って伝統の中で闘ってるとか、
完全体を追及する西洋人と違って、日本人は不完全さや曖昧さの中に美しさを見いだすとか、
ムラカミが財力にものを言わせてコレクションを買いあさってるのが気に食わないとか(笑)、

そういう話をしました。

あと、まさに「夕凪」みたいなお茶碗を見せてもらったのですが…
あれはほんとによかった…。


盆栽も陶芸も、土や樹でできてます。
それは人間には及ばない量の時間を含んでいて、そこから学ぶことは多いのではないかなと、目の前の松の樹皮なんか見てると思うのです。

農業に興味を持つ若者が増えてるとか聞いたりしますけど、
そういう自然物に触れていたいって思うのは、生き物としては自然な欲求なのかもしれません。