約1100点もの展示数を誇る陶板複製画の美術館、大塚国際美術館へ行ってきました。
第一印象としてはがっかり、というのがあります。
フェルメールもレンブラントも、ミレイのオフィーリアもダ・ヴィンチの受胎告知もアングルの泉も本物を見たことあるだけにもう…
全 然 違 う ! ><
本物が持つ気迫とか生命感が薄れ、ボケた印象です
訪れた方々に、あれを本物だと思わないで欲しい…!
聖堂や礼拝堂を原寸で体感できるのは素晴らしいですが、美術館というより資料館という印象でした。
古代展示のコーナーで壺を開いて陶板にしてるのには驚きました…その発想は無かったw
モザイク画は陶板での再現に向いているのか違和感無かったです。
良く考えたら油絵もテンペラも全部陶板で再現するんですから、それって凄いことですね
この美術館は、作品が時系列に並んでいるので、大まかな西洋美術史を把握するにはとても効果的です。
古代では原始的で素朴な絵に霊的なものを感じ
中世では絵画は宗教と一体だったんだなと思うと同時に、聖書の主題に馴染みが無く自分の教養の無さを痛感しました^^;
ルネサンスからバロックにかけて写実は成熟を迎え、闇に浮かび上がる光が劇的に描かれていた印象です。当時は電気が無くて夜の明かりはろうそくだったんですね
そして近代、画家たちはアトリエから戸外へと出て、爽やかな空が描かれることが多くなり、息苦しいほどの写実はのびやかな印象派へと流れ
現代にいたってはやりたい放題ですw ほんとにおもしろい。
古代から始まった西洋絵画の営みは、一度写実を極めた後、そこから表現を突き崩していったように感じました。
絵は宗教画に始まり、権力者や資産家の手に渡り、後に風俗画を経て、最終的に画家の描きたいものを表現する媒体と捉えられるようになったんだなと
レンブラントって意外と昔の人だったんだとか、自分のトラウマ絵画が実はヒエロニムス・ボスの作だったとか、
ざざーっと見てみて、自分がどんな時代の絵が好きなのか把握するのには良いやも
やたらエル・グレコがあるなぁと思ったけど選んだ人の趣味かなぁw