tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

Indie Game: The Movie を観た

◆最近、Tomáš Dvořák(aka Floex)氏、Jim Guthrie氏の音楽をよく聴いています。どちらもゲームのサントラです。
それに関連して、映画『Indie Game: The Movie』を見ました。インディーズゲーム開発者たちのドキュメンタリー映画です。
映画の紹介はこちらのブログに詳しかったのでぺたり。
【NYDGamer: インディーゲーム開発に携わるということと、我々が払うべき敬意。『Indie Game: The Movie』】
【The Beautiful Occupation; 「Indie Game: The Movie」】

◆映画には、物心ついたころから身近にゲームがあった若い世代が開発者として登場します。
彼らにとってゲームは表現形式の一つです。
ゲーム作品に自己を投影し、弱みを入れ込んでいる、その背景が描かれていました。
この、個人が投影されるところが面白い。
どこかの誰かの赤裸々な想いが綴られたVOCALOID楽曲と同じで、見知らぬ一個人の想いはなぜか、一個人である私の心にも鋭く響きます。
先にリンクを貼ったページから、作中のセリフをひとつ引用しますが、この一文だけで目頭が熱くなります。

「このゲームを遊んでくれた子供達がこんな風に思ってくれたら。『なあ知ってる?このゲームって、たった二人のオッサンが作ったんだってさ。俺にもゲームが作れるかな?』こんな風になってくれたら最高だ。本当に最高だよ。」

私は熱心なゲーマーではありませんが、最近少しこういったゲームに興味を持つようになったのは、VOCALOID現象を通して感じていた創作のマグマのようなものが透けて見えるからなんだと思います。

◆ゲーム開発者は三者三様。
空想が友達だった幼少時代を入れ込んだゲームを作るひと(Skype越しに通話しながら修羅場をしのぐさま、親近感がわきますね…)、
ゲーム世界とプレイ時間そのものを楽しむタイプのゲームを作るひと(ステージのピクセルアートを、「ここは美しくない」という理由でひとつひとつ手作業で整える職人気質!)、
ゲームに織り込んだ意図をプレーヤーに読み取ってもらえず苦悩するひと(この方のゲーム、最高に面白いと思います。※後述)

◆興味深かったのが、開発者たちが、ゲームを双方向的なコミュニケーションだと捉えているところ。
開発者とプレーヤーの関係は、試験問題の製作者と回答する生徒に近いかもしれません。
各ステージには、プレーヤーに操作法を理解させ、また思い出させる仕掛けが埋め込まれています。
あるいは、開発者たちはプレーヤーが同じ操作の違う運用法を見つけ出すようにステージを設計しています。
知的かつ非言語的なアイデアのやり取りがあるのです。……うーん燃える。
ポイントアンドクリックのゲームって、言語を必要としないところがいいですね。(だから海外のゲームでも遊べるのですが)
理知的、論理的な思考が出来なくなる状況(しっくりくる表現が見つかりません、感じるままに動いてみるときのことです)最高の癒しかつエンタテイメントなのでは?とか空想します。

◆最後に、リリースされたゲームをプレイする人々の姿を見て笑顔をこぼす彼らの姿。
ゲーム世界での発見を楽しむプレーヤーの笑顔。説明せずとも意図を汲みとってくれたことへの喜びをかみしめる開発者たち。
伝わった、というのは、コミュニケーションの喜びですね。売り上げや評価がどうであれ、イベントやネットを介して、実際にゲームをプレイしてくれる人の姿を見ることが何より嬉しいと、そう語っていました。

◆契約でのもめごとや金銭的な苦悩も描かれてました。
なんにせよ、これはVOCALOIDや同人に携わる人々にもおすすめだなぁと思いました。日本語字幕があるのでぜひ。【Watch Indie Game: The Movie now!】
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◆そういえば『moon』の開発チームが、近く『Million Onion Hotel』というiOSアプリのゲームを公開するそうで。楽しみですね。【記事】
◆『Sword & Sworcery』のチームの新作、『below』も待ち遠しいです。【公式サイト】
クレイアニメの名作アドベンチャー「クレイマン・クレイマン」がiOSAndroidで復活か?とも。【記事】

※ここの考察がすごく良かったです>Braid 考察 引用↓

例えば『MOON』というゲームは、「戦わないこと」で、ゲーム(RPG)を批評しようと試みた作品です。
Braid』も、その「マリオ反転構造」によって、「ゲーム(業界)批評的」な立場を、プレイヤーに伝えているのです。

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◆近況報告
旅行に行っていたので、記憶と写真の整理を兼ねてブログに書きたいのですが、新年度のため、まだ時間が取れそうにありません(´・ω・`)
旅行中には映画を4本とARIAを数話観ました。あと「いなり、こんこん、恋いろは。
ミクさんに関しては、人格のありかとばらけについて、ふよふよ考えてます。描くものは薄い本なんですが、描き始める前の段階でこうして結構考え込んだりしますw