tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

最果タヒか森山森子 ‏@tt_ss さんの詩の一片が刺さって抜けない。
https://twitter.com/tt_ss/status/376989646959284224
人類なんてさっさとやめて、絵画にでもなっておけばよかった。でも私は君が絵なら、冬の寒い日に薪代わりに燃やしていたと思うよ

人の記憶に残るために、それによって自分の生を長らえるように、絵になりたいと思ってた。
自分は絵だし、むにゃむにゃした自分から真摯さを取り出しうるのは絵だと思ってた。
なまものの人間から無機物の作品を切り出して固定すればいいと思ってた。
なにかそれが彼らへの返答になりうると思ってた。芯があって創作をしてるみたいでかっこいいじゃんとか思ってた。一石二鳥じゃんって思ってた。思い上がりだ。

でも昨日この詩を読むまで、そのことを少し忘れていた。いや、どの絵も誠意込めて描いてた。描く/書くことが役割の主だし、縁のきっかけだった。
けど、そこで得た人間関係も大事になってた。
「でも私は君が絵なら、冬の寒い日に薪代わりに燃やしていたと思うよ」っていうのは、救いにも思える。
絵を描いて残しても、その後どうなるかわからない。今まではどの絵も大切にしてもらっていて、これから描く絵もそうだと思い込んでいたことに気付いた。
『でも私は君が人なら、薪代わりに燃やしたりしないだろう』人間だから燃やさないよってことだ。ていうか燃えにくいよ。
寒い冬を乗り切ることが、絵よりも現実の生が大事だって言ってるのかもしれない。

親しい人が増えた。人と親しくなるとき、初めの蜜月の距離感と速度で、夜更かしした勢いで自分のことを話すことがしばしばある。
でもそうすると、普段見ないふりをしていることに、もう一度目を向けることになる。
普段慎重に取り除いている部分に光が当たる。ひとつ浮き上がると、芋蔓式にどんどん浮かび上がってくる。
漫画を書くためにお話を考えてたりすると、なお悪い。
何を書こうか、この意味はなんだって考えてると、自分を掘り下げるし、描くことに対しての妙な自尊心もあいまって適当にはできないし、問題が浮き彫りになってくる。

それからやっぱり、自分がすごく幸せにいると改めて思う。私は何不自由なく健康に暮らしてて、会う人は皆いい人たちだ。好意にも恵まれてる。
なのになんでつらいんだろうって思った。夜更かししすぎて調子が狂ったのかと思った。訳もわからず辛いってなんだ、恋かよと。
で、さっき梨を剥きながら思った。自分が幸せなぶん、幸せじゃなかったあの人は、あの人はどれほど辛かったんだろうって。
自ら死を選ぶほど辛かったんだって。
死んでなければ、近くに遊びに行く度に顔を合わせたり、そうじゃなくても端末越しにやり取りしたりできたはずだ。
できなかったとしても、普通に日々を送っていて、久し振りに元気なのを知ったりとか。
親しくなった人たちとやり取りをすると、同時にできない人のことも思い当たる。

自分だけ幸せになってはいけない、って思う心理とか、
私が忘れてはいけない、だから悲しい気持ちをなくしたくない、とかいうのと少し違う。
今生きてる人より死んだ人の存在の方を普段意識してしまうのも変だって訝しむこともある。

欝は治ったかもしれないし、治らなかったかもしれない。でも病気で心が辛かったはずだ。

漠然と、絵で何かできると思っていた。何かした気になれるって感じていた。
他人に何かできなくても、真剣に生きてるみたいだって。なにか掴めるかもって。そこは間違ってないかもしれない。感謝の言葉をいただくこともあるけど、でも。
人類なんてさっさとやめて、絵画にでもなっておけばよかった。でもなれないんだ。
生や死について背筋を伸ばして声高に叫んでも、それは正論で綺麗事で、現に今つらいって思ってる人に届かない自己満足だ。
私がふわふわしてるから届かないのかもしれない。届いても足りないだろう。

死の匂いが好きだ。でもスイカに塩をかける人と同じなのかもしれない。
死を意識にもってくるから自分の幸せが美味しいのかもしれない。
死を意識にもってくる自分、わかってる、とか思ってるのかもしれない。
辛そうな人に心配してるよって言うことで自分の気持ちを満たしてるのかもしれない。そんなのただの自慰行為じゃないか。
私はわかってるよって言って、あなたをもっと息苦しく苦笑いさせてるだけかもしれないのに。
友人はあんな辛そうにしてるのに。

つか、なんで死んだんだよ。バカか。葬式くらい出させろ。ブロックしやがってログも見れないじゃないか。
今年はコミケ出たんだよ。いっぱい話したじゃん。泣くから帰ってきてよ。お前のせいでペンタブ壊したんだぞ。2万払え。

疲れて生きるのやめちゃったの。
満足してやめちゃったの。
君がそれでいいって思ったなら、止める権利なんかなかったのかな。
ゆっくり眠れてるの。
ゆっくり眠れてるの。