tete-a-tete

夕凪ショウの同人活動の他、行った場所や観た映画などの記録です。

ろくろはレコーディング

陶芸家 吉田直嗣さん とキュレーター 祥見知生さん によるトークイベントに行ってきました。このイベントのために作られた器で、川鶴酒造の新酒と仕込み水(お酒作りに使われる沸き水)を試飲できました。

展覧会の題は「巡る器 旅する器」でした。作家さんの手による作品は当然ですが一点ものであって、旅って感じが濃厚です。デジタルデータもネットを旅しますが、手元にあるという実感はアナログが勝ります。その場にいるひとが関心を持たずともそこに存在できる強み?を物質は持ってるような。
「ろくろはレコーディングですよねー」「そうですね、その日の気分が土に出ますね」というお話がおもしろかった。「ろくろ」と「録音」の音が似てる。
あと「この器は水を入れるということで包むような…形は筒ではなく…」という発言で、「包む」と「筒」の音が似てた。
写真にありますが、お酒の入っている器は高台が無く(これが吉田さんの器の特徴だそうです)、両手で包んで口をつけるとちょうど手から飲んでいるような感覚でした。

聞いた話抜粋… 口元が唯一の使い手との接点なので、器を選ぶときは目だけでなく手(できれば舌も)で選んで欲しい。 / 器は使われるものなので、器の完成度は作家の手から離れ使う人のものになったところで出てくる。 / 今回は水を入れるため、という課題で作った器だけど、お酒は少しとろみがあるので、お酒を入れるならまた違った器を作ったかも。 / 普段自分の家で使う器は自分で作ったもの、使ってみないとわからないこともある。 / 目跡